| 「ホームシアター」の記事一覧 |
昨年末の公開作品なのでいまさら感もありますが、「硫黄島からの手紙」を映画館で見てきました。
第二次世界大戦において激戦の一つにあげられる硫黄島攻防戦を、上陸する米軍を迎え撃つ日本軍の視点から描いた作品。先日の、米アカデミー賞では音響編集賞を受賞。
クリント・イーストウッドが監督(ちなみに製作にはスピルバーグも名を連ねている)、ハリウッドのスタッフ(ドリームワークスとか噛んでます)、しかしながら、キャストは栗林陸軍中将役の渡辺謙をはじめとする日本人、演じる言語も日本語。
硫黄島がテーマだけに、戦闘シーンが延々と続く続く。それも淡々と。ハリウッド的大仰なアクションや見せ場があるわけでもなし。追いつめられていく日本側の悲惨さや苦悩をそれほど深く描くでもなし(描かれていないとは言わないが、もっと壮絶なものであったはずだ)。
普通に描こうとすると、硫黄島の戦略的意味とか、海軍と陸軍の縄張り争いとか、大本営の判断能力のなさとかをもっと強調してしまいそうなところだが、そういったこともなく、あくまで現場視点のみ。
けれども、余計な部分をそぎおとしているからこそ、戦争なんてバカバカしいという雰囲気を醸し出しているのだとは思う。
硫黄島の戦いの悲惨さはよく知られることだけに、ハリウッド映画だと言うことを忘れてしまえば、日本人の目線で日本軍の硫黄島の戦いぶりをあたりまえに改めて描いた良くできた作品、ということになるだけかもしれない。でも、監督はアメリカ人のクリント・イーストウッドである。彼が日本側視点でこの映画を撮って、アメリカ社会に視点の変換を提示したことがこの映画の一番評価できる部分の様に感じた。
裕木奈江(クレジットではNae)が久しぶりに見られてちょっとうれしかった度 ☆☆☆
遅ればせながら、「それでもボクはやってない」を映画館で見てきました。周防正行監督11年ぶりの新作。
通勤時間帯の混雑した電車。駅についたとたん主人公の青年(加瀬亮)は女子中学生に「この人痴漢です!」と腕を掴まれ、駅事務室へ(私人逮捕)。警察(勾留・取調)→検察(取調・身柄付で起訴)→そして裁判(途中で保釈)、その中で一貫して主人公が無実を訴える姿、を日本の刑事司法制度の問題点を浮き彫りにしながら淡々とわかりやすく描いた作品。
→ 周防正行監督最新作『それでもボクはやってない』公式サイト
一言でいえば、非常に良くできた映画。何が良くできているって、刑事司法制度の描き方に嘘がない。セット・小道具もリアル。細かいところで言えば書記官がもってたスケジュールノートだったり、弁護士事務所の蔵書だったり(小道具の協力が有斐閣・新日本法規出版というのを聞けば、わかる人にはわかってもらえる?)。間違っても、裁判官が木槌をもったりなどはしていない(聞くところによれば、同時期公開の某映画がそうなんだとか)。人物のキャラクター付けこそ、若干デフォルメが入ってはいるが、いるいるこんな書面を棒読みする検察官とか、いるいるこんな訴訟指揮権最大限に発揮しちゃう裁判官、とか思える範疇。
普段、刑事裁判なんかと離れた場所にいると、刑事司法システムは万全で、間違うことなく、きちんと運用されているような錯覚に襲われてしまうが、結局のところ、制度の運用に関わっているのは、神様ではなく、普通の人間だけ。悪意はなくても、思いこみはするし、間違いもするし、間違ってもそれを認めたくはないし、同じような事件を扱っていれば飽きるし、仕事は早く終わらせたいし、人と違ったことはしにくいし、出世はしたいし、波風はたてたくない。表面的に形式さえ整ってしまえば、流れるべき方向に物事は流れていってしまうのは当然の道理。
きちんとした結論が出ている裁判の結果も、この映画のような結論になってしまう裁判の結果も、どちらも日本の現実。
エンターテイメント映画ではなく社会派に属する映画であるにもかかわらず、2時間20分超の上映時間を飽きずに過ごせるというのは監督の力量によるところも大きい。
もうそろそろ上映スクリーン数が減ってきている時期なので、是非映画館でとまでは言わないが、DVDが発売されたりやテレビ放映されたりした時には、是非多くの人に見て欲しいと思える作品。
自分の身は自分で守らなきゃいけないと改めて思う度 ☆☆☆ (現実には難しいけどね・・・)
--
以下、ネタバレ含む。
あちこちで、「冤罪事件」を扱った映画と紹介されているが、痴漢事件発生時の主人公の行動、痴漢の実行行為をしたのかしないのかははっきりとは描かれていないので、冤罪なのかどうかの判断は見た人にゆだねられている。クローズアップされているのが、主人公の無実の叫び、というだけである。
そして、主人公が真犯人であるかどうかという視点(無実 or not)と、刑事裁判で有罪とすべきか無罪とすべきかという視点は別であることには注意したい。刑事訴訟において有罪の判決をするためには、合理的な疑いを超える高度の確信が要求される(現実はともかくタテマエとしては)のであって、実際に犯人であってもそれがきちんと立証されなければ無罪なのだから。
監督は、やったかやらないかはおいておいて、あの証拠で・あの裁判で有罪にしていいのか?を問いかけているのだと思う。
ITmedia +D LifeStyle:スカパー、110度CS放送を「e2 by スカパー!」に改称
スカイパーフェクト・コミュニケーションズは12月14日、展開している110度CSデジタル放送「スカパー!110」の名称を「e2 by スカパー!」(イーツー バイ スカパー!)に改称すると発表した。新名称は2007年2月1日より利用される。
BSデジタルチューナーで見られる方のスカパー、2度目の改称。「スカパー!2」→「スカパー!110」→「e2 by スカパー!」。
まあ、(見られるチャンネルも異なっているのに)普通のスカパーと区別できてない人が多かったから、もっと早めにわかりやすくすべきだったかと。
「スカパー!2」から名称変更したときは、使用していたサイトのドメインをさっさと手放して、アダルトサイトに取られちゃうという失態を犯しているので、今回はそのようなことがないことを望みます。
続きを読む| ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女 4Disk エクステンデッド・エディション コレクターズ・ギフトセット ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 価格: 8,505円(税込) 25%OFF 送料無料 発売日: 2006/12/06 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
なんかこの特典のブックエンドいいなぁ、と血迷って購入。おまえはそれほどのこの映画のファンなのかと自問自答、ちょっと反省。でも、悪くはない。
とりあえず、このブックエンドをおくほど本棚に余裕がないので、本棚を購入することに(爆)。
本編は、劇場版に15分ほど追加したエクステンデッド・エディション。新しいシーンが追加されたと言うよりは、既存のシーンが長く収録されている部分が多いので目新しさには欠ける。
Disc 4の 「『ライオンと魔女』の視覚効果」は良くできていた。これは、本編を小さな画面などでそのまま進行させながら、それにあわせて絵コンテ(ストーリーボード)を紹介したり、メイキング画像やインタビューを挿入したり(例えば「この場面のセットは・・・」「ここの撮影は・・・」)と映像付コメンタリーと言った趣。尺も当然本編と同じ長さ。見応えあり。
それにしても、特典ディスクの1枚(Disk 2)が既発売のDVDと同じものってのはやめてください>ブエナ・ビスタ
続きを読む| ヒトラー~最期の12日間~スタンダード・エディション 日活 価格: 3,121円(税込) 22%OFF 送料無料 発売日: 2006/11/10 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
末期のナチスドイツ。ベルリンの地下壕で実行不可能な命令を出し続けるヒトラー最後の12日間。その狂気とふとみせる人間性を、すぐ側で見てきた女性秘書の視点で描いた映画。
ヒトラーと言えば、ユダヤ人虐殺などの所業への言及を避けて通れないところですが、この映画はあえてそこにほとんど触れず、最後の12日間を淡々と描くことに徹しているのがすごいというか、なんというか。
登場人物への感情移入やストーリーの起伏で見ている人間を引きつけるのではないが(ヒトラーに感情移入できる人は少ないし、地下壕にこもってるだけだし)、その場の空気感で画面に引きつけることができるというのは、役者のうまさや監督の力量によるところが大きいのでしょうね。
見終わった後の感覚は、「光の雨」の時と似たような奇妙なものでした。
映像ソース: WOWOW
視聴環境: テレビ
狂気と正気は紙一重度 ☆☆☆
| 亡国のイージス ジェネオン エンタテインメント 価格: 3,990円(税込) 送料無料 発売日: 2005/12/22 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
同名の福井晴敏のベストセラー小説の映画化。坂本順治監督。俳優陣は、真田広之、寺尾聡、佐藤浩市、中井貴一、岸辺一徳、原田芳雄...と渋め揃い。
最新鋭の防空システムを搭載したイージス護衛艦「いそかぜ」に、一部の海上自衛官と某国工作員が協力し、強力な化学兵器を持ち込んだ。「いそかぜ」は彼らの手に落ち、化学兵器を搭載したミサイルの標的は東京に。一度は離鑑したものの阻止しようと再び「いそかぜ」に戻った真田演じる先任伍長の運命は?そして東京の運命は?
人物の描き方も、間合いの取り方も、全体のテンポも、良くも悪くも日本映画だなぁという感想。エンターテイメントとしても、問題提起映画としても、いまひとつ。役者の演技自体は悪くないのに、リアリティが感じられない。撮影は自衛隊が全面協力だったようだが、それがかえって自衛隊の存在を生々しく描けない要因になってはいるんじゃないかと勘ぐりたくなる。
福井晴敏の原作は未読だが、この手の映画は原作の方が面白いケースが多いので、そのうち読んでみたい。
映像ソース: WOWOW ハイビジョン 5.1ch
視聴環境: プロジェクター
いくら男ばかりで花が無いからといって某国工作員の一人を無理に女性にしなくても・・・度 ☆☆☆
| 夢のチョコレート工場 ワーナー・ホーム・ビデオ 価格: 1,500円(税込) 送料無料 発売日: 2006/01/27 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
ティム・バートンが監督、ジョニー・デップ主演のチャーリーとチョコレート工場と同じく、ロアルド・ダール原作の小説「チョコレート工場の秘密」を映画化した作品。こちらは1971年の映画。主役ウィリー・ワンカ役は、名優ジーン・ワイルダー。
ストーリーは基本的にはティム・バートン版と同じ(というかこちらの方が原作に忠実か)。製作されたのが1970年代だけに、当然CG処理などはないので、工場内の映像はすべてセットの実写。妙に現実感のある仕上がりになっているのが、CG多用で奇妙な感じが良く出ているティム・バートン版との大きな違いか。ジーン・ワイルダーのウィリー・ワンカ(ウォンカ)役も味があってよい。
本作は本作でよくできた作品に仕上がっているし、ティム・バートン版を見たことのある人はは、それと見比べてみるのも楽しいかも。
映像ソース: DVD
視聴環境: テレビ(29インチ)
ウンパルンパのインパクトはこちらもありますなぁ度 ☆☆☆
| ターミナル DTSスペシャル・エディション<2枚組> 角川エンタテインメント 価格: 1,890円(税込) 送料無料 発売日: 2006/01/27 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
クーデターで事実上祖国が消滅し、パスポートは無効。アメリカ入国も強制退去もできないという法の隙間に陥り、空港のターミナルから一歩も動けなくなってしまった主人公のサバイバル?生活。そして果たさねばならない“約束”とは…。スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演のハートフル・コメディ。
強烈なインパクトのある作品ではない。でも、ちょっと笑って、ちょっと心温まって、たまにはこういう映画を見るのもいいなぁと思わせてくれる作品。空港がすべてセットってすごいなぁだとか、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの客室乗務員姿もシカゴあたりと雰囲気が違っていいなぁだとか、トム・ハンクスの演技以外にも目を向けるのも楽しい。
映像ソース: WOWOW ハイビジョン 5.1ch
視聴環境: プロジェクター
吉野家って海外でもがんばってるのね度 ☆☆☆
| スチームボーイ 通常版 バンダイビジュアル 価格: 3,990円(税込) 送料無料 発売日: 2005/04/14 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
大友克洋監督による劇場用長編アニメ。少年レイと思惑を持った大人たちが、祖父ロイドと父エディが発明した「スチームボール」をめぐり、争奪戦を繰り広げる冒険活劇。
アニメとしての映像の質が高いことは素人目にもよくわかった。けれども、肝心のストーリー展開はいまひとつ。映画の中にグイッと引きずり込まれるようなポイントがあまりなく、初めの十数分で飽き始め、途中で寝てしまった(WOWOWの放送をHDDに録画したものなので最終的には全部みたけれど)。科学や社会に対する皮肉・メッセージも込められているのはわかるが、今ひとつ伝わってこない。
映像ソース: WOWOW ハイビジョン 5.1ch
視聴環境: プロジェクター
ハウルの動く城、もとい「スチームで動く城」度 ☆☆☆
| チャーリーとチョコレート工場 ワーナー・ホーム・ビデオ 価格: 2,384円(税込) 20%OFF 送料無料 発売日: 2006/02/03 ※ 掲載価格は、記事投稿時の価格であり、現在の価格と異なる場合があります。 |
ロアルド・ダール原作の小説「チョコレート工場の秘密」の映画化。ティム・バートンが監督、ジョニー・デップが主演。
ジョニー・デップが演じるウォンカ氏が経営する巨大なチョコレート工場に、チョコに同封されていた当たり券を手にした5人の子どもたちが招待された。その工場は普通ではなく、「ウンパ・ルンパ」と呼ばれる小人や、リスなどが働く奇妙な工場だった・・・
期待せずに見てみたら、予想外に面白かった。招待される子供たちも、ウォンカ氏も、ウンパ・ルンパも、インパクトのあるキャラクターに描かれており、工場内の風景も楽しいものになっている。2001年宇宙の旅のパロディがでてきたり、そうくるか、というラストシーンもあったり。子供には子供なりの、大人には大人なりの楽しみ方ができる作品。
ところで、劇中に上下左右自在に移動できるエレベーターが出てくるのだが、これって原作にもあったんだろうか?あったとすれば、子供の頃原作を読んだのかどうか記憶が定かではなかったのだが、読んでいたということが確定しそう。上下だけでなく左右にも動くエレベーターって、昔から夢によく出てくるのです・・・
映像ソース: DVD
視聴環境: プロジェクター
いい子にしていればきっといいことがあるさ度 ☆☆☆